年 報
昭和１０年（１９３５年）
第１回 兵庫県学生春季選手権大会
１月１６日（水） 神戸ＹＭＣＡ 準決勝
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神戸商業大学 |
４７ |
22-27 |
５５ |
関西学院大学 |
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25-28 |
対抗試合
５月４日（土） 神戸ＹＭＣＡ
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神戸商業大学 |
５２ |
17-12 |
２８ |
東京農業大学 |
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35-16 |
日米対抗籠球試合阪神大会 前座試合
５月１９日（日）甲子園室内コート
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神戸商業大学 |
３７ |
19-20 |
４１ |
県立神戸 高等商業学校 |
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18-21 |
大阪朝日新聞朝刊（5/20 P.5）
日米対抗籠球試合の関西における第一試合は19日午後４時10分より甲子園新設コートで全米対全日本の試合を挙行。
これに先だち神戸高商対神戸商大の試合が行われたが接戦の末４１（20-19・21-18）３７で神戸高商が勝った。
なお今20日は午後４時半全米対全日本、３時関西大学対大阪商大の試合を挙行。
全米３６（19-16・17-7）２３全日本 戦評あり
第６回 関西学生春季トーナメント（京都帝国大学優勝）
５月２４日（金）甲子園室内コート
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神戸商業大学 |
３２ |
12-20 |
４６ |
関西学院大学 |
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20-26 |
大阪朝日新聞朝刊（5/25）
関学は神商大に勝ったが昨秋の如き堅実、強力なプレーは見られなかったことはいささか物足らなかった。神商大の健闘を賞むべきであろう。
第２回 三商大籠球リーグ戦（東京商科大学）
①東商大（4-0） ②大商大（2-2） ③神商大（0-4）
先年来三商大間に各競技を通じて対抗戦を挙行する傾向にあり、籠球部に於ても之の気運に乗じリーグを
組織せんとする意向は夙に存在せり。斯くて東京商大の関西遠征によりて関西両商大対抗戦を行いてより
この運動は急激に具体化せられ、此處に昨年度の対抗戦を以て第一回とし、本年規約の成立と共に第二回
リーグ戦を挙行する事となれり、目的とする處は斯界の向上發展に資せんとするは云ふ迄も無く二商大間
親睦を図らんとするにあり。其の事業の主たる三商大リーグ戰及び全国高等商業学校籠球大会の開催にあり
毎年七月挙行するを原則とす。
七月十六日より三日間、毎日ダブルヘッダーを以て挙行。
７月16日（火）
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神戸商業大学 |
２７ |
11-49 |
８９ |
東京商科大学 |
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16-40 |
||||
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神戸商業大学 |
３７ |
22-24 |
７６ |
東京商科大学 |
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15-52 |
共に東京のワンサイドゲームに終つた。神戸はレギュラーガード二人共に欠場せる為めガードのマーク悪く、
易々たる中距離投射を許し又東京のファーストブレイクを防禦する能はずして大差を以て終つた。
７月17日（水）10:10 東京商科大学国立コート
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大阪商科大学 |
３１ |
19-18 |
５０ |
東京商科大学 |
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12-32 |
大阪元気一杯に戦い、東京勝手違いにて焦り気味の為めシュート極らず、後半五分頃迄一進一退にて進みたれど、
この頃より東京の選手交替よく速攻によりて続々得点し、其の上中距離シュートも漸く定まり出して大阪前後の追撃
も効無く敗れ去る。
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大阪商科大学 |
３４ |
14-32 |
５９ |
東京商科大学 |
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20-27 |
東京は午前のゲームに懲りて慎重に攻め大阪又前のゲームに劣らず元気に対戦したが、体力不足に疲労の色
濃く東京の速攻に潰へて東京の優勝決定す。
７月18日（木）東京商科大学国立コート
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神戸商業大学 |
３６ |
14-18 |
５４ |
大阪商科大学 |
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22-36 |
両軍共に疲労の色見ゆるも無理な個人プレイに球を失して大阪幾分優勢裡に前半を終る。
後半大阪は遅攻法にて慎重に攻め、初めこの戦法図に当りて不馴れな神戸のガードはマークをはずし、大阪第一戦を獲得す。
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神戸商業大学 |
３９ |
21-20 |
４７ |
大阪商科大学 |
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18-27 |
神戸は戦前より復讐の意気凄く、開始早々より一進一退、神戸が二人のフォワードにて得点するに対し、
大阪全員にて平均に点をかせいでかへす。後半に入つてから神戸好調破れ、個人プレイに走り、大阪は二日、
四ゲームの疲労に喘ぎつゝも神戸之を抜く力無く、遂に昨年同様大阪二位を確保し、神戸再び三位に止る。
唯不審に堪へぬは大阪がセンタータップの球を取り乍らあく迄ダイヤモンドの消極的布陣を以て如何なる
場合にもこの布陣を改めず対戦した事で、より積極的に戦を挑んだならば優勝の地位を得る事も可能であつた
ろうと考える。
優勝せる東京商大は三商大学長盃並びに部長権を獲得して二位大阪、三位神戸と決定した。
三商大籠球連盟主催第１回全国高商籠球大会
第９回 関西学生秋季リーグ
３部で優勝
１０月１９日（土）
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神戸商業大学 |
８６ |
37-11 |
２６ |
大阪高等学校 |
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49-15 |
１０月２０日（日）
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神戸商業大学 |
６６ |
29-14 |
３２ |
大阪高等学校 |
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37-18 |
１０月２６日（土）
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神戸商業大学 |
６２ |
22-22 |
３７ |
大阪高等 医学専門学校 |
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40-15 |
１０月２７日（日）
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神戸商業大学 |
５７ |
37-20 |
３５ |
大阪高等 医学専門学校 |
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20-15 |
１１月９日（土）
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神戸商業大学 |
６６ |
35-12 |
２４ |
同志社 専門学校 |
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31-12 |
１１月１０日（日）
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神戸商業大学 |
７５ |
40-10 |
２５ |
同志社 専門学校 |
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35-15 |
１１月１６日（土）甲子園
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神戸商業大学 |
９１ |
45-12 |
２８ |
大阪 外国語学校 |
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46-16 |
１１月１７日（日）甲子園
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神戸商業大学 |
５５ |
- |
３２ |
大阪 外国語学校 |
|
- |
１１月２３日（土）
|
神戸商業大学 |
３６ |
14-10 |
１７ |
姫路高等学校 |
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22- 7 |
１１月２４日（日） 大阪ＹＭＣＡ
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神戸商業大学 |
４０ |
21-20 |
４８ |
姫路高等学校 |
|
19-28 |
１１月２６日（火）17:30 甲子園
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神戸商業大学 |
３７ |
15-11 |
１９ |
姫路高等学校 |
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22- 8 |
２部vs３部入替戦
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神戸商業大学 |
５５ |
24-16 |
３５ |
大阪 薬学専門学校 |
|
31-19 |
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神戸商業大学 |
６９ |
20- 8 |
２５ |
大阪 薬学専門学校 |
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40-17 |
関西学生秋季リーグ星取表
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１部 |
関学大 |
京帝大 |
関西大 |
甲南高 |
神高商 |
大商科 |
勝数 |
|
①関学大 |
|
26 39 41 |
37 30 |
37 46 |
46 45 |
55 43 |
10 |
|
②京帝大 |
37 35 38 |
|
33 46 |
22 24 46 |
47 32 |
72 77 |
９ |
|
③関西大 |
13 18 |
29 38 |
|
36 19 |
36 38 |
47 36 |
６ |
|
④甲南高 |
29 39 |
24 17 27 |
32 18 |
|
42 46 42 |
40 36 |
５ |
|
⑤神高商 |
22 42 |
33 27 |
29 20 |
45 36 34 |
|
44 44 |
３ |
|
⑥大商科 |
33 23 |
23 36 |
24 31 |
25 30 |
39 29 |
|
０ |
市大資料 京帝大77-36大商科 関西大３６（20-12・16-13）２５大商科
京帝大（京都帝国大学）→京都大学 甲南高等学校→甲南大学
神高商（県立神戸高等商業学校）→兵庫県立神戸商科大学→兵庫県立大学神戸
大商科（大阪商科大学）→大阪市立大学
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２部 |
浪速高 |
同志社 |
同高商 |
三 高 |
大帝大 |
大薬専 |
勝数 |
|
①浪速高 |
|
57 50 |
38 43 |
84
77 |
63 64 |
55 57 |
10 |
|
②同志社 |
36 30 |
|
43 42 |
57
49 |
70 61 |
69 43 |
８ |
|
③同高商 |
33 33 |
37 25 |
|
43 56 |
51 52 |
46
57 |
６ |
|
④三 高 |
15 22 |
23 27 |
32 26 |
|
41 ○ |
41 39 |
４ |
|
⑤大帝大 |
21 32 |
31 32 |
47 40 |
20 ● |
|
44 49 |
２ |
|
⑥大薬専 |
16 31 |
26 15 |
34 22 |
38 34 |
42 35 |
|
０ |
浪速高（大阪府立浪速高等学校）→大阪大学・（一部）大阪府立大学
同高商（同志社高等商業学校）→同志社大学商学部
三高（官立第三高等学校）→京都大学 大帝大（大阪帝国大学）→大阪大学
大薬専（大阪薬学専門学校）→大阪大学薬学部
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３部 |
神商大 |
姫路高 |
同志専 |
大高医 |
大外語 |
大阪高 |
勝数 |
|
①神商大 |
|
36 40 37 |
66 75 |
62 57 |
91 55 |
86 66 |
10 |
|
②姫路高 |
17 48 19 |
|
53 50 |
56 43 |
48 53 |
44 37 |
９ |
|
③同志専 |
24 25 |
15 21 |
|
○ 29 43 |
39 38 |
36 35 32 |
６ |
|
④大高医 |
37 35 |
29 36 |
● 37 33 |
|
42
49 |
28 54 |
５ |
|
⑤大外語 |
28 32 |
26 27 |
29 35 |
36 48 |
|
51 54 |
２ |
|
⑥大阪高 |
26 32 |
22 27 |
32 45 28 |
26 34 |
40 34 |
|
１ |
姫路高（官立姫路高等学校）→神戸大学
同志専（同志社専門学校）→同志社大学神学部
大高医（大阪高等医学専門学校）→大阪医科大学
大外語（大阪外国語学校）→大阪外国語大学→大阪大学外国語学部
大阪高（官立大阪高等学校）→大阪大学
入替戦
大商科(１部) ３５（16-22・19-33）５５ / ３５（23-19・12-33）５２ 浪速高(２部) 入替成る （市大資料）
神商大(３部) 55-35/60-25 大薬専(２部) 入替成る
第５回東西対抗戦（12/15～17）
関学大 24 (15-16・9-6) 22 / 11
(2-28・9-11) 39 / 10
(2-3・8-8) 11 東京大
世 相
4/6 満州国皇帝溥儀が来日 8/12 永田鉄山暗殺（相沢事件）
10/3 イタリアがエチオピアに侵攻 10/21 ナチス・ドイツが国際連盟脱退
アカデミー作品賞 「戦艦バウンティ号の叛乱」
芥川賞 1 石川達三「蒼氓」 2 なし
直木賞 1 川口松太郎「鶴八鶴次郎・風流深川唄」その他 2 鷲尾雨工「吉野朝太平記」
参考資料
「神戸大学バスケットボール七十年」(1999年)
大阪朝日新聞朝刊
（5/25 P9）
関西学生籠球連盟主催の春季トーナメント第１日は24日午後４時半より甲子園室内コートで第１次試合と第２次試合のうち各２試合を挙行。この日の最も興味ある試合であった神戸高商対関大は実力伯仲しチーム整備において関大やゝ秀でたものがあったが防禦におけるワーク悪く全力を出さずに敗れた感があった。これは最初のリードに気を許し覇気に欠けたこと、ペースに何ら考慮を払わなかったことで今後大いに戒心すべきである。関学は神商大に勝ったが昨秋の如き堅実、強力なプレーは見られなかったことはいささか物足らなかった。神商大の健闘を賞むべきであろう。阪大、同高商はともに基礎技術の習得が必要であり、浪高は同高商を堂々退けたが同チームの闘将満田が驚異的プレーに３６点を収め攻防とも光彩を放った。（小久保生）
第１次試合 神戸高商２４（ 7-11・17-12）２３関西大学 関西学院４６（20-12・26-20）３２神戸商大
第２次試合 姫路高校５５（29-12・26-15）２７大阪帝大 浪速高校６０（27-12・33-12）２４同志社高商
（5/27 P4）
関西学生籠球連盟春季大会第３日は26日甲子園室内コートで挙行
準々決勝試合 姫路高校３４（10-17・24-15）３２浪速高校 三高４７（27- 9・20-10）１９大阪高医
関西学院４８（30-16・18-10）２６大阪商大 京大３５（19-14・16-17）３１甲南高校
準決勝試合 姫路高校３９（24-13・15-18）３１三高 京大３８（15-23・23-10）３３関西学院
決勝試合 京大６１（33-15・28-14）２９姫路高校
（9/21 P6）
関西学生籠球連盟主催の第９回秋季籠球リーグ試合は21日から京阪神各室内コート（京都一中大阪はＹＭＣＡ、神戸は甲子園）で、花々しく一斉に開催されることになった。今春来朝せるアメリカ・チームが残して行った幾多の貴重な教訓を各チームが如何に生かすかこの点が期待の焦点となっている。
殊に新ルールの適用により従前のポスト・プレーが封ぜられた結果が試合運用に影響する点などが興味をもって見られている。なお今年は二、三のチームを除いて殆どチーム主力を失い異動が激しかったため或いは円滑なプレーに接する機会に乏しいのではあるまいか、この点いさゝか懸念がある。
出場チームは18校であるが第３部の神戸商船が学校の都合上今季のみ不参加となったが新たに同志社専門がこれに代わって参加することになった。以下簡単に予想を記して見ることにする。
１部 最も好選手に恵まれた京大を中心に関学、甲南の二者がようやくチームの充実味を加え来たり、京大の牙城に迫れば、目覚ましい躍進振りを示せる関大、神高商の肉薄に昨秋よりも興味が倍加された感がある。昨秋黄金時代を現出し○敵京大を破って六年振りに覇権を掌中に収めた関西学院は今春チームの主力たる波部、小森、山崎、濱谷らの第一級プレヤーを送り、チーム編成上非常時に直面せるも頼みとするセンター鷲尾、岡本、ガード酒井らによって曲がりなりにも昔日の力量を取りもどし、春のトーナメントあるいは対早大試合には見違えるほどの充実さを発揮し依然京大とともに覇権争奪に最も有力なものがあり、由来同チームはその整備せる陣容に於いて他を凌ぐものがあるから好調の京大にも油断のならない存在であろう。京大には昨秋三年連覇の野望も好調の関学のため挫折し優勝を逸したが、今春全国より馳せ参じた高校時代の名手も十指に余るほど入部を見たとは凋落期にあった同チームを一躍不動のものとした感があった。果たせるかな春の王座を易々と奪回し多幸なシーズンを迎えることになった。同チームの強味はなんといっても極東選手であり我国最優秀をもつ松井を得たことで、これに次いで村上（成城）半田（浪速）らの既に定評ある名手を併せ得たことである。これらの新人と松本、山本、平塚による布陣によって橋本、岩尾、加藤（）らを送った欠陥も何ら支障を来さず、却って力量を倍加せる感があり今季の優勝も動かぬものがあろう。しかも幸事魔多しの例に漏れず頼みとする平塚、山本ともに病み一大打撃を被ってはいるがシーズン半ばにはコートにその英姿を現すものと思われるからさしたる不安もないであろう。甲南も関学同様チームの主力を殆ど失ったが伊藤、杉原らの技術的向上に依然第三位は動かぬものであろう。ことに全国高校大会に示せる実力より推する時、第二者も最大の警戒を怠らぬよう注意すべきであろう。これに次いで昨秋１部に昇格せる関大が覇権圏内には入らぬとしても以上の三校に対して如何なる試合を演ずるか最大の興味が持たれるし、神戸高商、大阪商大はともに実力やゝ劣るも順位決定に必ず火の出る試合を展開するものと見られる。
第２、３部 ２部における浪速高校、三高、同大、同高商の四校がともに相似た力量をもち以上のうち浪高、同大が首位を占めるのではあるまいか。
また３部では姫路高校と神戸商大の首位争いが見ものであろう（小久保生）
（9/22 P6）
関西学生籠球連盟第９回秋季籠球リーグ試合の第１日は21日京阪神各コートで各部ともそれぞれ第１次試合を挙行した。１部の京大対関大は京大がベストメンバーを揃い得ず苦戦を予想されたが、さすが強豪の名に背かず関大の追撃を退けて先勝す。
１部 京大３３（16- 9・17-20）２９関西大学（甲子園室内）
２部 三高４１（16-18・25-20）３８大阪薬専（大阪ＹＭＣＡ）
同大４３（18-17・25-20）３７同志社高商（京都一中）
３部 大阪高医２８（14-14・14-12）２６大阪高校 姫路高校４８（20- 7・28-19）２６大阪外語
（9/23 P6）
関西学生籠球連盟の第９回秋季籠球リーグ試合第２日は22日各部ともそれぞれ第二次試合を京、阪、神各コートで行った結果いづれも次の成績で再勝した。前日京大に善戦して敗れた関大はこの日も健闘及ばず再敗したが、その敗因を挙げるならばパス・ワークの粗雑、個々の防禦がわるかったことゴール下における力の弱かったことなどが数えられるであろう。しかし結果より見れば力の相違で京大の勝利を云々するよりもむしろ関大の健闘を賞むべきである。
１部 京大４６（24-17・22-21）３８関西大学（甲子園室内コート）
２部 三高３９（15-23・24-11）３４大阪薬専（大阪ＹＭＣＡ）
同大４２（14-12・28-13）２５同志社高商（京都一中）
３部 大阪高医５４（18-27・36- 7）３４大阪高校
姫路高校５３（25- 7・28-20）２７大阪外語 （甲子園室内コート）
（9/29 P6）
大阪外語５１－４０大阪高校 浪速高校５５－１６大阪薬専 甲子園
同志社高商４３－３２三高 京都
（9/30 P8）
大阪外語５４－３４大阪高校 浪速高校５７－３１大阪薬専 甲子園
同志社高商５６－２６三高 京都一中 （関西学生連盟試合＝本社後援）
（10/6 P6）
関西学生籠球連盟の第９回秋季籠球リーグ試合第３日は５日甲子園、京都一中両コートで次の各第１回試合を挙行、京大対甲南の一戦は熱戦の末甲南先勝。
京大は主力平塚、山本の欠場でベストメンバーを布けなかったのが敗戦の因となったのだが、京大の敗因を云々するよりも甲南の整然たるチーム・ワークとスピードある球捌き、殊に杉原、伊藤両君を推賞すべきだ。 １部 甲南高校２４（10-11・14-11）２２京大（甲子園室内）
２部 浪速高校６３（34- 6・29-15）２１大阪帝大（甲子園室内）
同大６９（32- 7・37-19）２６大阪薬専（京都一中）
（10/7 P6）
関西学生籠球連盟秋季試合は６日甲子園室内、京都一中両コートで第２回試合を挙行。２部の同大、浪速高校はともに再勝し、１部の京大対甲南は京大見事に雪辱し一勝一敗となった。
１部 京大２４（10- 5・14-12）１７甲南高校（甲子園室内）
２部 浪速高校６４（30-16・34-16）３２大阪帝大（甲子園室内）
同大４３（24- 9・19- 6）１５大阪薬専（京都一中）
（10/13 P8）
関西学生籠球連盟の第９回秋季籠球リーグ試合１部の関大対甲南、２部の同大対大阪帝大の第１次試合は12日甲子園、大阪ＹＭＣＡ両コートでを挙行。
１部 関大３６（14- 9・22-23）３２甲南
２部 同大７０（34-11・36-20）３１大阪帝大
（10/14 P6）
関西大学１９－１８甲南高校 同志社大６１－３２大阪帝大 大阪ＹＭ
（10/20 P6）
関西学生籠球連盟の秋季試合は19日阪神甲子園と大阪ＹＭＣＡの両コートで次の３試合を行った。
関西学院４６（29-13・17- 9）２２神戸高商 甲子園
神戸商大８６（37-11・49-15）２６大阪高校
同志高商５１（23-22・28-25）４７大阪帝大 大阪ＹＭ
（10/21 P5）
関西学生籠球連盟秋季試合は20日甲子園と大阪ＹＭＣＡの両コートで次の試合を行った。
関学４５（22-14・23-28）４２神戸高商
神戸商大６６（29-14・37-18）３２大高校 同高商５２（21-14・31-26）４０阪大
（10/27 P8）
関西学生籠球連盟秋季試合は26日甲子園室内、大阪ＹＭＣＡ両コートで次の各第１次試合を挙行。
１部 関西学院５５（23-17・32-16）３３大阪商大 関西大学３６（12-13・24-16）２９神戸高商
２部 浪速高校５７（24-17・33-19）３６同大
３部 姫路高校５３（22- 7・31- 8）１５同志社専門 神戸商大６２（22-22・40-15）３７大阪高医
（10/28 P6）
関西学生籠球連盟秋季試合は27日甲子園室内、大阪ＹＭＣＡ両コートで次の第２回試合を挙行、いずれも再勝す。
１部 関西学院４３（14-15・29- 8）２３大阪商大 関西大学３８（17- 6・21-14）２０神戸高商
２部 浪速高校５０（31-14・19-16）３０同大
３部 姫路高校５０（24- 8・26-13）２１同志専門 神戸商大５７（37-20・20-15）３５大阪高医
（11/3 P6）
関西学生籠球連盟秋季試合中２日甲子園と大阪ＹＭＣＡおよび京都一中において行われたもの次の如し。
関西学院３８（19-23・18- 6）２９甲南高校 姫路高校５６（23-17・33-12）２９大阪高医
関西大学５６４７（12-15・35- 9）２４大阪商大
同志社専 ３９－２９大阪外語 浪速高校３８－３３同志高商
（11/4 P6）
関西学生籠球連盟秋季試合中３日行われたものは次の通りである。
関西学院４６（18-21・28-18）３９甲南高校 関西大学３６（20-18・16-13）３１大阪商大 甲子園
姫路高校４３（15-14・28-22）３６大阪高医 甲子園
同志社専門 ３８－３５大阪外語 浪速高校４３－３３同志社高商 京一中
（11/10 P6）
関西学生籠球連盟第９回秋季リーグ試合は９日甲子園、大阪ＹＭＣＡ両コートで次の第１回試合を挙行。
１部 甲南高校４０（21-12・19-13）２５大阪商大 関西学院３７（22- 8・15- 5）１３関西大学
京大 ４７（29-14・18-19）３３神戸高商 （以上甲子園）
２部 同志社高商４６（15-22・31-12）３４大阪薬専 （大阪ＹＭＣＡ）
３部 大阪高医４２（24-13・18-23）３６大阪外語
神戸商大６６（35-12・31-12）２４同志社専門 （大阪ＹＭＣＡ）
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関西学生籠球連盟の第９回秋季リーグ試合は10日甲子園、大阪ＹＭＣＡ両コートで次の第２次試合を挙行したがいずれも再勝す。
１部 甲南高校３６（15- 9・21-21）３０大阪商大 関西学院３０（14- 4・16-14）１８関西大学
京大 ３２（16-14・16-13）２７神戸高商
２部 同志社高商５７（30-12・27-10）２２大阪薬専
３部 大阪高医４９（14-26・35-22）４８大阪外語 神戸商大７５（40-10・35-15）２５同志社専門
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関西学生籠球リーグ試合は16日京都一中および甲子園コートに左記の５試合を挙行した。
同志社大５７（30-13・27-10）２３三高 京都帝大７２（34-13・38-10）２３大阪商大 以上京一中
神戸商大９１（45-12・46-16）２８大外語 姫路高校４４（15-10・29-12）２２大高
神高商 ４５（21-21・24-21）４２甲南高校
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甲南高校４６－３６神戸高商 神戸商大５５－３２大阪外語 姫路高校３７－２７大阪高校 甲子園
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関西学生籠球連盟では19日午後７時から甲子園および大阪ＹＭＣＡの両室内コートで次の２試合を行った。
甲南高校４２（21-18・21-16）３４神戸高商 大阪帝大４４（23-23・21-19）４２大阪薬専
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関西学生籠球連盟の大阪帝大対大阪薬専の第２次試合は20日大阪ＹＭＣＡで挙行、結局４９点対３５点で阪大再勝した。
（11/24 P6）
関西学生籠球連盟の第９回秋季リーグ試合は23日甲子園室内、京都一中、大阪ＹＭＣＡで各部とも第一次試合を行った。この日甲子園において行われた試合はいずれも大事の試合で３部の神商大対姫高校は首位争い、１部の大商大対神高商は最下位を逃れんとするし、京大対関学はリーグの覇権を左右するもので多大の興味が持たれたが京大はまづ関学を抑えて神高商は延長試合を演じて大商大を退け神商大また姫路を軽く破った。成績次の如し。
３部 同志社専３６（17-13・19-19）３２大阪高校 （大阪ＹＭＣＡ）
神戸商大３６（14-10・22- 7）１７姫路高校 （甲子園）
２部 浪速高校８４（37- 7・47- 8）１５三高 （京都一中）
１部 神戸高商４４（16- 6・18-28・10- 5）３９大阪商大 京大３７（22- 7・15-19）２６関西学院
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関西学生籠球連盟の第９回秋季リーグの最終日たる24日は甲子園室内、大阪ＹＭＣＡコートでそれぞれ第２日の試合を挙行。覇権を決定する１部の京大対関学の試合は京大に前日の好調なく終始リードを奪われ後半の追撃に16分差を一野投に縮めたが前半の不振とパス・ワークの円滑を欠き殊に易々たる野投を再三落とし遂に勝利を失い一勝一敗となり覇権の帰趨は一つに決勝の一戦をまつことになった。また神高商大商大は神戸好調に大商大を退けて連勝し、３部の首位争い姫路高校、神商大は姫路よく復仇しこれまた決勝を行うことになった。
１部 神戸高商４４（20-12・24-17）２９大阪商大 関西学院３９（21-14・18-21）３５京大 （甲子園）
３部 姫路高校４８（20-21・28-19）４０神戸商大
大阪高校４５（29-17・16-18）３５同志社専門（大阪ＹＭＣＡ）
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関西学生籠球連盟第９回秋季リーグ試合の覇権を決定する京大、関学と三部の首位争い神戸商大、姫路高校の試合はいずれも一勝一敗のあとを承けて26日午後５時半より甲子園室内コートで挙行。３部の首位決定試合における神商大対姫校は神商大が勝ち２部の最下位大阪薬専に挑戦する資格を得２部では浪速高校が全勝し、１部の最下位大阪商大とこれまた挑戦することになった。１部の首位を争うとゝもに関西の王座を決定する京大対関学の決勝試合は予想に違わず終始接戦を演じた末、関学は強豪京大を破って２年連続関西の覇権を獲得し来る12月上旬関西で行われる関東の常勝東大と東西学生の覇権を争う栄を荷うことになった。
３部 神戸商大３７（15-11・22- 8）１９姫路高校
１部 関西学院４１（23-17・18-21）３８京大 個人記録掲載
概評
一勝一敗の跡を承けた京大、関学の決勝試合は戦前京大に幾分の強味があるものと予想されていた。これは二日間に試合に示した同チームの力量より推して首肯出来るもので、殊に第２回戦を勝つべくして敗けたことは惜しみて余りあるものであった。同チームが関学に比し堂々たる選手を擁しながら覇権を逸した反面には試合運用の術において関学より劣り今回の一戦においても京大が松井一人が攻防に神技に近い活躍振りを示せるのみで他の選手は何れも好調を欠き、平塚へのパスが常に判断を誤り出足の速い関学に終始カットされていた。殊にセンター村上何ら見るべきプレーなく攻防に際して示せる拙技は直接の敗因には挙げられずとも相当責を負うべきであろう。しかし惜しまれるのは後半５分余を残す時松井が反則除外になったことはゲームが接近していただけ惜しまれてならなかった。危ぶまれていた関学は試合毎に自己の持つ実力をコート一杯に拡げて二年連続制覇したことは賞讃に価しよう。この日の同チームは得意の速攻と鋭い変化あるパス・ワークで攻め立て京大陣を攪乱したことゝ岩佐宮畑らの正確な野投に物をいわせ、又センター鷲尾が全試合を通じ終始見事な動きを見せたことは覇権○成に最大の殊勲を示せるものといっても過言ではあるまい。
最後に一言したいのは試合が終始乱雑に流れゲーム自体が持つ真のプレーに接しなかったことは観る者をして不快の念を生ぜしめた。これをしも関西最高の権威ある試合というには余りに内容の欠けたものであったと同時に今少し厳格な審判の判定が望ましかった。（小久保生）