ブルターニュ公爵 duc de Bretagne カペー系家
紋章はアーマン ermine と呼ばれる。これはイタチ科のオコジョのことで、冬には毛が尾の一部分を残し真っ白になる。その毛皮でガウンを作るが、何匹分もの毛皮を縫い合わせるため、尾の黒い部分が斑点のようになる。このガウンは王侯・貴族・裁判官が着用するもので権威の象徴とされた。またこれには次のような逸話がある。初期のケルト人の国王コナンが通りかかったところ、一匹の白いオコジョが逃げようとしたが、泥の手前で躊躇していた。王が「どうしてあの生き物は逃げないのか？」と尋ねたら、臣下の者が「毛皮が泥に汚れることを怖れているのです。」と答えた。感じ入ったコナンが手をさしのべるとオコジョは国王のコートの衿の中に入ってきた。以後「汚辱より死を」がブルトン人のモットーとされた。
１ Pierre１ Mauclerc ピエール１世モークレルク 父ドルー伯(2) Robert２
1187～1250.07.06 在位 1213～妻と共同～1221～(2)と共同～37
1213.03.00 ♕ ブルターニュ女伯Alix (1201～21)
1217 Jean →2
1218-72 Yoland ♔ Lusignanie家 Hugues11
1217or18～1286.10.08 在位 1221～(1)と共同～37～単独～86
1236.01.16 ♕ Blanca（1226～83 父ナヴァラ王(12) Teobald１シャンパーニュ伯(6) Thibaut４）６男２女
1239 Jean →3
1243 Alix ♔ ブロワ伯(9) Jean１
1239.01.03or04～1305.11.18 在位 1286～1305 リッチモンド伯 1268～1305
1260.11.00 ♕
Beatrice（1242～75 父プランタジネット朝英王(5) Henry３) ３男３女
1261 Arthur →4
1266-1334
Jean [リッチモンド伯爵]
1268 Marie ♔ サン・ポル伯(6) Guy４
1270 Blanche ♔ アルトワ伯家(4)
Philippe
1261.07.25～1312.08.27 在位 1305～12
1275.00.00 ♕ リモージュ女副伯 Marie
(1260～90) ３男
1286 Jean →5
1287 Guy →6
1294.00.00 ♕ モンフォール女伯 Yoland（1269c～1322 父ドルー伯(5) Robert４）１男５女
1294 Jean →7
1294 Jeanne ♔ ダンピエールフランドル伯家(26) Robert
1295～1384 Béatrix ♔ ラヴァル
Guy10
1297 Alix ♔ ヴァンドーム伯(1) Bouchard６
５ Jean３ ジャン３世
1286.03.08～1341.04.30 在位 1312～41 リッチモンド伯 1334～41 無嗣
1297.00.00 ♕
Isabelle（1292～1309 父アランソン伯(1) Charles１）
1310.00.00 ♕
Isabel（1283～1328 父カスティリャ王(16)・レオン王 Sancho４）
1329.00.00 ♕
Jeanne（1310～44 父サヴォイア伯家(17) Edoardo）
1341～64 ブルターニュ継承戦争。モンフォール伯ジャンは英王を主君と宣言して援助を求め、シャルル・ド・ブロワは仏王に頼る。
1364 ゲランド条約。モンフォール派の勝利に終わる。
モンフォール家がブルターニュ公爵位を継ぐが、仏王を主君と認める。
パンティエーヴル家のジャンヌにはリムーザン領を分与する。
６ Guy ギ 父4
1287～1331 パンティエーヴル伯 リモージュ副伯
1319 Jeanne ♔ ブロワ伯家(14)
Charles de
Blois
1294～1345.09.26 モンフォール伯 1322～45 ブルターニュ公位要求者 1341～45 リッチモンド伯 1341～42
1329.00.00 ♕
Jeanne（1295～1362 父ヌヴェール伯(19) Louis１ 母ルテル女伯）
1339 Jean →8
このジャンを４世としてNo.6,7をそれぞれ５世、６世とする考え方もある。
1339～1399.11.09 モンフォール伯
1345～99 ブルターニュ公位要求
1345～64 在位 1364～99 リッチモンド伯 1372～99
1355.07.00 ♕
Mary（1344～62 父プランタジネット朝英王(8) Edward３）
1366.05.00 ♕
Jeanne（1350～84 父ケント伯 Thomas Holland）
1386.09.11 ♕
Juanna（1370～1437 父ナヴァラ王(22) Carlos２）４男５女
1389 Jean →9
1391 Marie ♔ アランソン公(5) Jean１
1393 Arthur →12
1395 Richard →13
1397 Blanche ♔ アルマニャック伯(5) Jean４
1389.12.24～1442.08.29 在位 1399～1442
1396.09.19 ♕
Jeanne（1391～1443 父仏王(4) Charles６)
３男４女
1414 François →10
1418 Pierre →11
1414.05.11～1450.07.18 在位 1442～50 無嗣
1431.08.28 ♕
Yolande（1412～40 父ヴァロワ系アンジュ公(2) Louis２）
1442.11.30 ♕
Isabella（1426～94 父スコットランド王(3) James１）
1443 Marguerite ♔ François
→14
1446～1511 Marie
♔ ローアン副伯 Jean２
1418.07.07～1457.09.22 在位 1450～57 無嗣
1441.06.00 ♕
Françoise（1427～85 父トゥアー副伯 Louis）アンボワーズ家
1393.08.24～1458.12.26 在位 1457～58 無嗣
1423.10.10 ♕
Maguerite（1390～1441 父ヴァロワ系ブルゴーニュ公(2) Jean sans peur）
1442.08.29 ♕ ドルー女伯(19) Jeanne
(1425～44)
1445.06.02 ♕
Catherine（14??～92 父サン・ポル伯(14) Pierre１）
1395～1438.06.02
1423.00.00 ♕
Marguerite（1404c～66 父オルレアン公(2) Louis１）
1428 Catherine ♔ オランジュ君主(3) Guillaume７
1433 François →14
1433.06.23～1488.09.09 在位 1458～88
1455.00.00 ♕
Marguerite (1443～69 父No.8)
1471.06.27 ♕
Margarita（1458～86 父フォワ伯(18) Gaston４ 母ナヴァラ女王(26) Leonor）２女
1477 Anne →15
1477.01.25～1514.01.09 在位 1488～1514
1491.12.06 ♕ ヴァロワ朝仏王(7) Charles８ ３男１女
1499.01.08 ♕ ヴァロワ朝仏王(8) Louis12
２女
1499 Claude
→16
1510 Renée ♔ フェッラーラ公(17) Ercole２
1488 シャルル８世はブルターニュに攻め入り、レンヌを包囲して和平の条件にアンヌとの結婚を迫る。アンヌは公国の存続のため次の条件で承諾した。
① アンヌが先に死んだ場合はブルターニュは仏王領となる。
② シャルル８世が先に死んで世継ぎの王子がいない場合は、ブルターニュは再びアンヌに帰属するが、アンヌは王位継承者と再婚する義務を負う。
二人には多くの子が誕生したが、皆早死にし世継ぎのないままシャルル８世が亡くなった。
1499 アンヌは王位を継いだルイ・ドレルアンことルイ１２世と再婚するが、二人の間に生まれた次男または女子にブルターニュ公を継がすことを条件とした。
16 Claude クロード 母15
1499.10.13～1524.07.20 在位 1514～24
1514.05.08 ♔ ヴァロワ朝仏王(9) François１
1518 François →17
1519 Henri →18
1532
併合条約により仏王領となる。
17 François３ フランソワ３世 父ヴァロワ朝仏王(9) François１
1518.02.18～1536.08.10 在位 1532～36
18 ヴァロワ朝仏王(10) Henri２ 在位 1536～47